撮影隊の記録:ヒマラヤ=ネパール 後編


歴史と文化と喧噪の街

 最近、同僚の井村くんに借りた「アンチャーテッド」というゲームにハマりました。ネパールのカトマンズを舞台にしたアクション・ゲームなんだけど、街の雰囲気や特徴を上手に再現しています。ゲームの中のカトマンズは、設定が「戦場」になっているのでなんだか散らかった印象なのですが、実際のカトマンズは戦場でもないのに本当に散らかっています。。カトマンズに人口が集まり過ぎて、ここ数年 社会インフラの整備が追いつかないらしい。そのため都市部はほぼ定常的に輪番停電、ゴミの収集が追いつかないためあたりにゴミやら何やらが散在、道路はいつでも大渋滞、デッドロックなんて当たり前。そんな中僕らは、カトマンズを東奔西走。ネパールでの撮影最後の1日、限られた時間の中で撮影を続けたのであります。

ネパール最大のヒンドゥー教寺院:パシュパティナート。

 カトマンズの東側、観光地としても有名なパシュパティナート寺院。敷地内を流れるパグワティ河は、ガンジス河の支流で、多くのヒンドゥー教徒がこの寺院を訪れます。敷地のちょうど中央あたりで行われる火葬が有名で、焼かれた灰がパグワティ河に流されます。火葬の脇で洗濯しているおばちゃんが居たり、そこかしこで身を清める人が居たり、この場の特殊性が観光客に人気の理由みたい。僕はここに来たのは2回目だけど、火葬場の様子は何度見ても衝撃的。ちょっとくらい焼け残ってもそのまま流しちゃうから、焼け残った体の一部が河の中に浮いていたりします。

丘の上の寺院:スワヤンブナート

 今度はカトマンズ西のスワヤンブナート。仏教寺院です。カトマンズ盆地はその昔、湖だったという伝説があり、その頃この丘は湖に浮かぶ唯一の島だったという言い伝えがあります。最近の調査で、カトマンズが湖だったというのは本当らしいことが分かったみたい。なんだかノスタルジック。
 撮影場所は当然観光地が多いので、とにかく人ごみをかき分け、ゲリラ的に撮影という慌ただしい工程が続きます。観光地と言っても、カトマンズの場合は大多数がネパール人。そんな人ごみの中で、おかしな機械(三脚の上でウィンウィン・ぐるぐる動くスペース・バズーカ)を使い、バタバタと撮影する日本人の一行は、とても珍しいモノに見えるようです。

 なので撮影をしているとすぐに人に囲まれてしまいます。日本だったら、珍しいことをしていても「ちらっ」と見られたり、「ごにょごにょ」っとささやかれるくらいなものですが、こっちの人はそうじゃなくて、遠慮なく近づいてきます。子供も大人も珍しそうな顔で寄ってきて、「じーっ」と機械や僕たちを見つめます。「ちょっとオレっちにも触らせてくれよ、その機械」とか、今にも言われそうな感じなので、目が合ったら曖昧な笑顔でごまかします。

最後はパタン

 
 最後はパタン。カトマンズの南、古代の都市。カトマンズで最も古い都市、荘厳な建築物や美術品に溢れた街。当初僕たちはこの日、8カ所で撮影をする計画だったけど、当然そんなスムーズに進むわけがなく、4箇所目のパタンに到着した頃には、もう陽が暮れかけていました。でも返って、それが良かった。陽が沈む前のパタンには、確かに神聖な空気と、奥深い歴史を肌で感じることができました。青白く輝く光の粒子が、街中から湧き上がってくるような感じ(錯覚だけど)。急いで撮影を開始し、何とか陽のあるうちに6カ所ほどの風景を収めることができました。
 今回の記事でご紹介した撮影場所のパノラマ写真ですが、こちらのページに一部を掲載してみました。後になってパノラマ写真やヴァーチャル・ツアーを見てみると、あの時に体験したその場の雰囲気や情景を生々しく思い出す事ができます。しかし、実際に行った事がない人に見てもらったときに、その雰囲気や情景をどこまで伝えることができるか。。画質や機能だけではなく、周囲の音や温度感など、もっともっとリアルな空間をありのままに再現することができないだろうか。うちの会社ではそんな研究を日々続けております。

次回はブータン突入

 ちょうど1年前に実施したヒマラヤ撮影ツアー。ネパールでの撮影を2つの記事に分けて振り返ってみました。次回からは撮影の後半、ブータンでの出来事を思い返してみたいと思います。
 そういえば、最近また撮影のご依頼が増えてきました。パノラマ撮影、ヴァーチャル・ツアーの作成は、こちらからどうぞ。パノラマ写真を利用した、「パノラマ・ヴァーチャル・ショップ」なるサービスも開始しました。詳しくはこちらから


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