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2016.02.01

動画に対応したRICOH THETA m15 (第2世代)新発売

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昨日(2014年10月28日)、パノラマカメラであるRICOH THETAの第2世代である「m15」が発表されました。その記者発表の直後に行われた「RICOH THETA 公式ファンミーティング」に参加し、実際に実機やデモを見てきたので報告いたします。なお、一般的な製品概要等はEngadgetやITMediaに詳述されているので、ここではパノラマ動画を中心とした実機・画像を見た印象を記します。 RICOH THETA m15 概要 概要は以下の通りですが、静止画の撮影性能はそのままで、パノラマ動画撮影に対応し、価格は従来より安くなり、カラーバリエーションが4色展開になっているのが主な特徴です。 ・発売は2014年11月14日予定で、3万5千円程度 ・ハードウェアは従来版と同様のもので、ファームウェアアップデートで新機能を実現 ・パノラマ静止画に加えて、パノラマ動画の撮影にも対応 ・開発者向けのAPI/SDKも発売日に公開予定 ・色はホワイト、ブルー、ピンク、イエローの4色展開 ・Wifi転送速度が従来の約2倍になり、スマホ連携が軽快に パノラマ動画対応 やはりと言うべきか、いちはやくと言うべきか、Kickstarter等でアナウンスされている多くのパノラマ動画カメラに先駆けて、パノラマ動画対応しました。 ・最大撮影時間は3分間で、それ以上撮影する場合は一度録画停止をしてから再度撮影 ・撮影した動画ファイルは魚眼形状の動画が二つ並んだ状態(デュアル・フィッシュアイ) ・パソコン専用アプリで変換すると一般的なエクレクタンギュラー形式(横:縦=2:1)になる ・専用のプレーヤーで開くとぐりぐり回転できるようになる ・theta360.comというウェブにアップロード公開する際は一つのファイルあたり5MB(約10秒)が制限 ・この制限はiOSの3G環境下でのダウンロード制限に合わせているそう ・解像度はおおよそ水平1920ピクセルx垂直960ピクセルで、フレームレートは15FPS 昨今のPCやスマートフォンで閲覧する分には十分な解像度と言えるでしょう。高解像度ディスプレイや今後出てくるであろう高解像度ヘッドマウントディスプレイではやや物足りなく感じる可能性はあります。実際に動画を見ましたが、カメラが2つであり、ハードウェアとして動画のフレーム間同期が取られているので、パノラマ合成も綺麗にされてました。 開発者向けAPI/SDKの公開 11月14日の発売と同時に公開されるのが開発者向けのAPI(Application Programming Interface)とSDK(Software Development Kit)です。これら開発キットでは、THETAを制御できるだけでなく、THETAで撮影した静止画のEXIF情報を取得できるライブラリも付属されているということで、THETAを用いたアプリケーション開発が容易になりそうです。PC上で動作するソフトウェア(例えばパノラマのプレーヤー等)に関することは今回は公開されないそうです。iOS・Androidの2バージョンが公開されます。 まとめ こちらのブログでは約1年前にTHETAについて触れていましたが(前編、中編、後編)、当時私たちが期待していた通りの製品が出てきたという印象です。これまではある程度の専門性がないと撮影できなかったパノラマ動画が誰でも3.5万円で撮影できるというのは大きな進化であり、また関連するネットサービスなども出てくるのではないでしょうか。ファンミーティングの登壇者からはさらなる高画質化、小型化、防水化、背面ディスプレイ、リアルタイム動画確認等に対する要望も挙げられていましたが、ますます今後のパノラマ動画やそれを囲む環境が楽しみです。

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2016.02.01

パノラマ動画カメラ

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パノラマ動画専用カメラの出現 当社ではパノラマ動画の撮影には、GoProというアクションカメラを6台使用した撮影機材を用いて撮影しています。この撮影手法では、完成動画の解像度が高くなるメリットはあるものの、6つの動画ファイルをパノラマ合成するという手間がかかるのも事実です。パノラマ動画が人気が高まる昨今、いよいよハードウェアで撮影からパノラマ合成までしてくれる、パノラマ動画カメラの発表が相次いでいます。ここでは個人的な備忘録の意味も込めて、パノラマ動画専用カメラの概要をまとめておきたいと思います。 追記:2014年10月29日にTHETAを追加。 追記:2014年12月16日にSP360を追加。 追記:2015年1月6日にALLIE、Project Beyondを追加。 RICOH THETA m15 2014年11月14日に発売が決定し、開発者向けのAPI/SDKの公開も決まっているのが、RICOH THETA m15です。詳細については、「動画に対応したRICOH THETA m15 (第2世代)新発売」としてブログ記事を記載しましたが、他のパノラマ動画カメラに先駆けての発売や、個人利用としては実用レベルである画質など、他の製品と比較して1,2歩先を行っているでしょう。 ・スペック:カメラは2つ、各約180度(魚眼)の視野角。 ・発売時期:2014年11月14日 ・価格:3.5万円 ・動画解像度:最大 1920p/15fps ・大きさ・重さ:42mm(幅)×129mm(高さ)×22.8mm(17.4mm※4)(奥行き)・約95g ・THETA (開発会社:日本)の詳細ページはこちら。 KODAK PIXPRO SP360 KODAK PIXPRO SP360 は11月21日に KODAK(販売代理店:マスプロ電工)から発売された手のひらサイズのアクションカム。最大の特徴はその画角と付属ソフトの性能です。F2.8の明るい単焦点レンズを備え、FullHD 360°×214°の全方位視野での撮影が可能です。Wi-Fi経由でPCにデータが転送できることに加え、iOSおよびAndroid用のアプリからもコントロールが可能です。「防水ハウジング」「自転車用ヘルメットストラップマウント」など多様なアクセサリーも嬉しいですね。 ・スペック:カメラは1つ、水平方向360度、垂直方向214度。耐衝撃、防滴、防塵、耐低温。 ・発売時期:2014年11月発売済み。 ・価格:オープン価格(マスプロWebサイトでは税別41.500円) ・動画解像度:Full HD撮影1920×1080:30fps ・大きさ・重さ:手のひらサイズで103グラム ・SP360(販売代理店:日本)の詳細ページはこちら Bublcam Bublcamはここに掲載しているカメラの中では最も早く発売が予定されており、先行者利益のようなものを獲得できる可能性が高そうです。球形のデザインは洗練されており、スマホアプリ、開発者向けのSDKやAPIの提供、クラウドでの保存等にも対応予定で、一般ユーザから開発者など幅広いユーザに受け入れられそうです。BublcamのKickstarterでは目標額10万カナダドルに対して、約35万ドルの獲得が決定してますね。 ・スペック:カメラは4つ、各190度の視野角。 ・発売時期:2014年9-10月 ・価格:579 米ドル ・動画解像度:最大 1080p/15fps ・大きさ・重さ:半径4cmの球状・280グラム ・Bublcam (開発会社:カナダ)の詳細ページはこちら。 360cam 360camを開発しているのはフランスのGiroptic社で、この会社は360camの前にはGirocamというパノラマ静止画カメラを開発・販売していました。実は弊社も1台所有しており、パノラマ静止画の合成処理がハードウェア内で出来ることから重宝しておりました。パノラマに関する実績という意味では360camは安心かと思っています。また、360camのKickstarterでは目標額15万ドルに対して、すでに110万ドル(2014年6月現在)の獲得を達成しており、開発に必要な資金力も十分なのかもしれません。アクセサリーも水中用レンズキャップや、ストリーミング用付属デバイス、スマホアプリ等充実しており、もっとも高機能と言えるでしょう。 ・スペック:カメラは3つ、各185度の視野角、合計360度x300度。防水。 ・発売時期:2014年11月 ・価格:249 米ドル(アクセサリー無し/Early Bird版)から ・動画解像度:2048×1024/30fps ・大きさ・重さ:手のひらサイズで180グラム ・360cam (開発会社:フランス)の詳細ページはこちら。 CENTR CENTRの開発は元アップルのエンジニアが中心となっているそうです。円筒形のデザインが示す通り、水平方向は360度カバーできますが、天頂と底面は撮影できないようです。スマホアプリからCENTRの各種設定も変えられるようになるようです。CENTRのKickstarterでは、目標額90万ドルに対して60万ドルしか集まらず、こちらでの資金獲得は失敗に終わってしまったのが残念でした。 ・スペック:カメラは4つ、各110度の視野角 ・発売時期:2015年2月 ・価格:399 米ドル ・動画解像度:6900×1080/30fps ・大きさ・重さ:半径約3.5cmの薄い円筒状・250g ・CENTR (開発会社:アメリカ)の詳細ページはこちら。 360fly 360flyは、米Voxx社とEyeSee360社が共同開発したパノラマビデオアクションカメラ。特徴としては他のパノラマカメラと異なり広角魚眼レンズを1つだけ搭載したカメラです。またサイズもテニスボールサイズ大なので、他のパノラマカメラと比較すると、小さめであることも特徴的です。使用用途はヘルメット上部につけてのスポーツや、テーブルの中央に置いてパーティーの撮影など一般消費者向けです。 ・スペック:カメラは1つ。合計360度✕240度 ・発売時期:2014年末 ・価格:約400 米ドル(予想) ・動画解像度:不明 ・大きさ・重さ:手の平サイズの球体・120g ・360fly(開発会社:アメリカ)の詳細ページはこちら。 Ladybug5 Ladybug5はカナダ、バンクーバーにあるPointGrey社の製品で、同社の全方位パノラマデジタルカメラLadybug3の後続機です。五角形で縦長のボディに6台のレンズが付き、上方含めた360度の領域をカバーします。値段帯などからハイエンド向けの製品で、消費者というより企業向けの製品と言えます。 ・スペック:カメラは6つ。合計360度✕180度 ・発売時期:発売済み ・価格:約20,000 米ドル ・動画解像度:2448×2048/10fps ・大きさ・重さ:五角柱型・3000g ・Ladybug5 (開発会社:カナダ)の詳細ページはこちら。 iSTAR iSTARは、イギリスのNCTech社の製品で、本体に4つのカメラとレンズが配置され、本体内部でパノラマが合成される。いくつかモデルがあり、iSTAR Fusionでは静止画のみ、iSTAR Pulsarでは動画撮影機能に加え、PCやモバイルへのライブストリーミング機能もつく。タブレットなどからのWi-Fi操作等も可能。Ladybugシリーズと比較すると少々安価ですが、こちらもハイエンドで企業向けの製品であると言えます。 ・スペック:カメラは4つ、各137度の視野角。合計360度✕275度 ・発売時期:発売済み ・価格:7,995 / 13,495 米ドル ・動画解像度:10,000×5,000px±7% ・大きさ・重さ:約10㎝の立方体型・1400g ・iSTAR(開発会社:イギリス)の詳細ページはこちら。 ALLIE ALLIEは米国にあるIC Real Texh社の製品で、水平方向360度かつ垂直方向360度を撮影できるパノラマビデオカメラです。WiFi機能を搭載しており、専用アプリ上で撮影した映像をiPadやiPhone・Androidなどで閲覧する事ができます。ラインナップはプロ用/ホーム用/ホビー用の3種類に分かれているので、目的に沿ったデバイスを選定できます。 ・スペック : カメラ2つ、水平方向360度、垂直方向360度、8倍デジタルズーム(Pro)、4倍デジタルズーム(Home/Play)、ifi機能、撮影時間2時間(SD使用時) ・発売時期 : ALLIE Pro(2015年3月)、ALLIE...

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2016.02.01

RICOH THETAの現状と未来(中編)

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「RICOH THETAの現状と未来」と題した本シリーズの前編では、従来のパノラマ写真撮影手法との比較からRICOH THETAの本質的な価値を探るとともに、今後重要になるであろう開発者コミュニティ戦略ついて考察しました。 続く中編では、もう一歩踏み込んだ開発ロードマップを予測してみたいと思います。また、現在弊社ではRICOH THETAを活用した実験的なシステムを開発しており、こちらについては次回の後編でご紹介したいと思います。 ユーザーアンケートに隠されたヒント 販売開始から数ヶ月が経ち、恐らくリコーの関係者の方々も、これまでの販売状況やユーザーの反応などを見ながら、中長期的な開発ロードマップを検討されていることかと思います。もちろん、将来的な製品計画は企業秘密であり、一般ユーザーにとっては知るよしもありません。しかし、そのヒントを意外なところで見つけることができました。それは、「ユーザーアンケート」です。 このアンケートは、昨年12月下旬から1ヶ月ほどかけてRICOH THETA購入者を対象として実施されたもので、現在では既に終了しており、内容を見ることはできません。ウェブアンケートとしては、かなりのボリュームの設問数・選択肢から構成されており、私自身は回答に20分ほどかかってしまいました。 このアンケートを7割ほど進めた第30問目に次のような興味深い設問がありました。   RICOH THETAに今後以下の機能・要素が取り込まれたとしたら、それはあたなにとってどの程度魅力的ですか。   ※クリックして画像を拡大表示できます   この設問に対する回答の選択肢は合計で18個も用意されており、いずれも具体的な「機能・要素」ばかりです。これらは「撮影機能」、「画像閲覧・加工機能」、「共有機能」、「その他」の4つに分類されており、最も注目すべき「撮影機能」カテゴリーでは、上位5つに以下の機能が挙げられています。 ・ 動画撮影(視聴者はダウンロードして視聴できる) ・ ライブストリーミング撮影(視聴者はリアルタイムで視聴できる) ・ 高解像度 ・ 音声付き撮影(静止画) ・ 防水 上位に挙げられた機能ほど、リコー社として検討度が深い、もしくは実現性が高いことを意味するわけでは決してありませんが、少なくともリコー社自身が行ったアンケートであることから、RICOH THETAの今後の展開を予測する上では非常に参考になるヒントと言えます。 ニーズが高まる動画撮影、3つの対応パターン 最近では、360度全方位パノラマ動画がウェブメディアで取り上げられたりアプリとして配信されるなど、一般の方が目にする機会も徐々に増えてきているように感じます。こうした背景も踏まえると、動画撮影はカメラとして順当な進化の路線と言えるでしょう。事実、先月米国ラスベガスで開催された世界最大の家電イベントCES2014では、RICOH THETAのように極めて小型で、かつパノラマ動画撮影が可能なデバイスが幾つか出展されていました。 CES2014で出展されていたパノラマ動画撮影デバイス(写真:SLASHGEAR)   RICOH THETAでは、本体両面にある2つの魚眼レンズから撮影された静止画を、ハードウェア内部で1枚のパノラマ写真に合成する処理を行っています。恐らく動画撮影でもこれと似たような合成処理が行われることになると思いますが、一般的には1枚の静止画よりも、1秒間に何十フレームもある動画を生成するほうが、必要とされる処理能力は高くなると考えられます。 そこで、仮にRICOH THETAに動画撮影機能が加わる場合、どのような実現パターンがあるのか3つほど考えてみました。 ■パターン1:ファームウェアアップデートで実現 現行ハードウェアのまま、ファームウェアをアップデートすることで機能を追加するパターンです。ソフトウェア的なアプローチでハードウェアの性能をどこまで引き出すことができるのかが鍵になりそうですが、録画時間は最大で数十秒までといった何かしら制約が生じる可能性はありそうです。むしろ録画時間に制限を設けたほうが、Vine(最大6秒までのループ動画撮影アプリ)のようにコンテンツとして消費されやすい尺に収まるので、ソーシャルメディア上で話題になりやすいかもしれませんね。 ■パターン2:PCとの組み合わせで実現 このパターンは、静止画のように撮影から合成までの処理をRICOH THETAの内部で完結させるのではなく、例えばRICOH THETAでは撮影のみを行い、その後撮影した素材をPCに取り込んでから合成処理を行うといったものです。動画撮影もそうですが、ライブストリーミング撮影は広い帯域幅も求められるので、有線LANに接続できるPCは必須になりそうです。 ■パターン3:上位機種で実現 現行のRICOH THETAよりも高いハードウェアスペックを備えた上位機種で実現するパターンです。静止画の高解像度化や動画撮影機能などの点で現行機と差別化しつつ、ハイエンドな製品ラインナップを立ち上げるイメージですね。更にニッチなマーケットになってしまうかもしれませんが、ハイアマチュアの方やパノラマクリエイターの方にはウケそうです。 実は既に用意されているマイク ご存知の方もいらっしゃると思いますが、実はRICOH THETAには既にマイクが用意されています。本体上部にある穴がそうです。現時点では、マイクとして機能していませんが、こちらはファームウェアに録音機能を盛り込むことで、(ニーズがあれば)比較的早期に実現される可能性が高そうです。 縦長の溝の両端にある穴がマイク   SumsungのGalaxy S4に「サウンド&ショット」という名称で、写真を撮影しながら周囲の音を最大9秒間録音できるという機能がありましたが、これと似たようなイメージになりそうです。仮にこの機能が実現すれば、全方位パノラマ写真に音声が加わることで、さらに空間の再現をより臨場感をもって楽しめますね。 意外と面白いかもしれないエフェクト機能 個人的に興味を惹かれたのは、「エフェクト・アートフィルタ」の機能です。実は、以前に「もしパノラマ写真にInstagram風のフィルタを掛けてみたらどうなるんだろう?」と思い、実験してみたことがありました。 実際に作成したパノラマ写真はこちらからご覧頂けます。最初に表示されるパノラマ写真はオリジナルのもので、画面中央の矢印ボタンをクリックしていただくと、様々なテイストのフィルタに切り替わっていきます。 いずれも、同じカフェの同じ地点からのパノラマ写真ですが、フィルタを変えるだけで、かなり雰囲気が変わってきます。パノラマ写真は良くも悪くも「その場の空間をありのままに伝える」ことに向いた表現手法ですが、このようなアートフィルタを取り入れることで、ユーザーがちょっとしたクリエイティビティーを写真に付加して楽しめるのとともに、たとえ何気ない日常生活のいちシーンであっても、受け手側の印象もだいぶ変わってくると思います。   皆さんはどの機能や要素が一番気になりましたか? 今回はユーザーアンケートをヒントに、開発ロードマップについてあれこれ勝手に予測してみましたが、いずれにせよ今後の展開が楽しみであることには変わりはないですね。次回の後編では、弊社独自の取り組みについてご紹介します! » RICOH THETAの現状と未来(前編) » RICOH THETAの現状と未来(後編)

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2016.02.01

RICOH THETAの現状と未来(前編)

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昨年10月、リコー社から満を持してRICOH THETAが発売されました。 実はリコー社が全方位パノラマ写真撮影カメラの研究開発を進めていることは販売以前から知られており、CES2013で展示されたプロトタイプや、「広角レンズおよび全天球型撮像装置」という特許の内容などから、その姿を少しだけ垣間見ることができました。 しかし、実際に発表されたRICOH THETAは、プロトタイプからは想像できないほどスマートに洗練されたデジタルガジェットでした。   先に結論めいたことを言うと、賛否両論ありますが、RICOH THETAは「全く新しいジャンルにおいて初めてローンチされたプロダクト」としては、非常に高いレベルの完成度に達していると思います。消費者視点から「買いか否か」を論評するレビュー記事は他のサイトにお任せして、本ブログでは、パノラマ業界の端くれとして少し違った視点からRICOH THETAについて深堀りしていきたいと考えています。 今回の前編では、従来のパノラマ写真の撮影手法との比較において、改めてRICOH THETA登場の意味付けを行うとともに、今後の方向性を考察します。続く後編では、もう一歩踏み込んだRICOH THETAの開発ロードマップ予測と、弊社の取り組みをご紹介する予定です。 手間と画質のバランスが取れたパノラマカメラ やはり最大の特徴は、全方位パノラマ写真の撮影を極めてシンプルかつ瞬間的に行える点に尽きます。 これまでのパノラマ写真は、かける手間(コスト)と得られる画質(クオリティ)が極端にトレードオフの関係にありました。 下図は、本ブログでもご紹介したことがあるパノラマ写真撮影手法を改めてマッピングしたものです。   例えば、弊社の基本的な制作フローでは、まず一眼レフカメラと専用雲台と三脚を組み立て、60度づつ角度を変えながら18枚HDR撮影し、更にPCに取り込んで、専用ソフトウェアで半手動でスティッチング処理をする…という非常に手間のかかる手法を採用しています。もちろんこれはお客様へのご納品を前提とした手法であるため用途が若干異なりますし、特に画質の面では一概に比較はできませんが、上述したような煩雑な作業がボタン一つで完了してしまうのは、既存の常識を覆す素晴らしいイノベーションと言えるでしょう。過去にも同様のコンセプトのカメラが登場しましたが、携帯性や操作性など、あらゆる点においてそれらを遥かに凌いでいます。 また、ソフトウェア面においても、スマートフォンアプリとのシームレスな連携は注目すべき点です。 RICOH THETAでは、iPhoneまたはAndroidに専用アプリをダウンロードすることで、Wi-Fiを経由してリモートでシャッターを切ることができますし、逆にRICOH THETA内部に保存されたパノラマ写真をスマートフォン側に転送して、専用ビューワーで閲覧することも可能です。   RICOH THETA for iPhone(写真:TRIAND)   いまや、スマートフォンは日常生活における、あらゆるネット行動の起点となっています。このスマートフォンとRICOH THETAというハードウェアを、アプリケーションを通じて上手くつなぎ合わせることで、より豊かで自由度の高いユーザー体験を実現していると言えるでしょう。 開発者向け戦略が成功の鍵? 米国などから先行して販売が始まりましたが、まだ海外ではそれほど認知が進んでいないように感じます。対して、後発で販売が決まった日本では予想以上の反響があったようです。当初のプランでは、「表現志向の強いクリエイター」がRICOH THETAのアーリーアダプター層になると考えられていたそうですが、実際にマーケットに出してみると、ソフトウェア開発者など「ギークな人々」から多くの注目を集めているようです。RICOH THETAの様々なハック報告を拝見する限り、むしろ彼らから見た「プロダクトの不完全さ」がエンジニア心を掴んだのかもしれませんね。   RICOH THETAファンミーティングの様子(写真:デジカメWatch)   このようなマーケットの反応を踏まえると、それほど遠くない時期にリコー社から公式のSDK/APIが公開される可能性は高いのではないでしょうか。事実、Photosynth(パノラマ写真が撮影できるアプリ)でも、専用アプリと同様にRICOH THETAを制御できることから、非公開APIが存在すると考えて間違いないでしょう。 ウェブサービスの成長戦略において公開SDK/APIを通じた開発者コミュニティの形成は非常に重要な要素となりつつありますが、ハードウェアビジネスでも同様のことが言えると思います。例えば、マイクロソフト社のKinectは、販売直後にあっという間に開発者たちにハックされ、ゲーム以外の様々な用途のアプリケーションが生み出されました。マイクロソフトは当初ハッキングに対して否定的な見解を示していましたが、すぐに容認する姿勢に転じます。これが功を奏したのか、Kinectアプリケーションの開発者コミュニティーは一時的にかなりの盛り上がりを見せました。 RICOH THETAも開発者を上手く惹き込むことで、プロダクト本体はシンプルさを維持したまま、サードパーティー製の多種多様なパノラマ関連アプリケーションやソリューションが登場することをぜひ期待したいところです。 » RICOH THETAの現状と未来(中編) » RICOH THETAの現状と未来(後編)

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2016.02.01

パノラマ動画の可能性

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パノラマ動画撮影 今までPanoplazaではパノラマ静止画を取り扱っていましたが、パノラマ業界ではパノラマ動画に有用なツールが整いつつあり、Panoplazaスタッフとしても動画製作技術を調査・検討しています。 撮影は、添付の様な6台のアクションカメラを組み合わせた撮影装置を使用して360度全方位を撮影します。撮影後、ソフトにてパノラマ合成・動画編集を行った結果が以下の動画です。カメラを定点位置にて撮影した場合とカメラの撮影位置を移動させながら撮影した2パターンを試してみました。パノラマ静止画との違いとしてカメラ間の時間的な同期や動画全体のファイルサイズを考慮しての画質保持、また撮影時のブレ防止が静止画の時以上に重要になってくる事がわかってきました。 パノラマ動画の今後 ここからは少しお話を変えてパノラマ動画で何が出来るのかお話したいと思います。動画になりますので、カメラもしくは被写体が動いていないと面白くありません。カメラも固定で、周囲に動きが無い部屋などでパノラマ動画を撮影しても、パノラマ静止画と変わらないわけです。たとえば周囲が動く例として、スポーツ観戦、ファッションショーやコンサートの録画撮影、動物園や水族館での動物観察などは面白いパノラマコンテンツになりそうです。また一方でカメラを移動させながらの撮影では、これまでのお店等の施設案内や、不動産物件案内などにも使用できるかと思います。今後のパノラマ動画での新機能や画質向上には要注目ですね。

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