RESEARCH

JST RISTEX 社会技術研究開発事業

概要

プロジェクト概要

 自らの身体機能や社会的な役割が変化することで経験する『変容期の痛み』をもつヒトの存在自体がその資質にかかわらずケアが発動する起点となってケアが循環していくことで、誰もが『変容期の痛み』を表出し受け入れやすくなり、さらに社会全体にケアが循環していくことを目標とします。この目標に向けて、『変容期の痛み』をもつヒトに対する生物心理社会的なケアの必要性と支援を可視化すると共に、『変容期の痛み』を経験しているヒトに共感しケアを提供することでケアの提供側も心理社会的なケアを受けていることを並行して可視化することで、他者への共感によるケアが循環し広がり根づくインクルーシブな社会システムを共創することを目的とします。

プロジェクト詳細

 人は誰しも人生の中で、怪我や疾病、障害、引退、老い等により、自らの身体機能や社会的な役割が変化することを経験します。こうした変化は身体的・心理的な「痛み」をもたらすだけでなく、能力や役割が人の価値と結びつけられやすい社会では「自らの価値を失った」という感覚を生み、その痛みをさらに増幅することに繋がります。この「変容期の痛み」がもたらす困難や弱さは、周囲の人々の関心や関わりを引き出し、人と人とのつながりや支え合いというケアの起点になり得ます。また、周囲の人々も、その関わりを通じて自らの弱さや生き方を捉え直したり、支えられたりすることがあります。そこでは、ケアする側/される側の役割は固定されたものではなく、人と人との関係の中で相互に入れ替わり、ケアが巡っていくことが考えられます。
 本プロジェクトでは、この「変容期の痛み」とそこに生じるケアの関係を、怪我や疾病等に伴う身体的痛み、職業・役割変容に伴う心理社会的な痛み、身体機能の喪失と身体拡張等の観点から分析・可視化します。また、医療・緩和ケア、当事者参加、義足等の身体拡張工学やデジタル可視化技術を通じて、こうしたケアの関係が広がる条件を探究します。そして、変容のあり方に関わらず一人ひとりの存在が尊重され、ケアする/される関係が固定されず、人と人との間に巡る社会の実現を目指します。

プロジェクト研究概要

プロジェクト名

 JST RISTEX 社会技術研究開発事業「ケアが根づく社会システム」研究開発領域

研究課題名

 変容期の痛みの経験者を核としたケア循環型社会の実現
 (Investigations toward realization of the care-circulating society orbit around persons with reframing pain)

研究期間

 2026~2030年度の4.5年間

研究開発項目と担当

・東京大学医学部附属病院グループ
  身体的痛みの循環型ケアの可視化と社会実装
・東京大学先端科学技術研究センターグループ
  職業・役割変容に伴う痛みケア
・ソニーコンピュータサイエンス研究所グループ
  身体変容・身体機能の喪失に伴う変容期の痛みへの身体拡張工学ケアの実践
・カディンチェグループ
  VRおよびデジタル技術を用いたケア可視化の開発と支援
全グループ共同
 社会における「変容期の痛み」の理解促進

関連

RISTEX 2026年度 新規採択プロジェクト

https://www.jst.go.jp/ristex/info/press/20260930_01.html

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