先日Inter-Polar Conferenceで発表した通り、当社では氷河湖決壊洪水3Dシミュレーションの研究開発に取り組んでいます。その中で、3Dでのシミュレーションを3Dで見せるためにSony ELF-SR1を使用しました。Blenderで作成した3D災害シミュレーションをSony ELF-SR2で立体表示するために、以下の3手法を試した結果、3番目の方法で希望通りに動作したので、やり方を記録として残しておきます。

①Blender → Unity → ELF (全体をAlembic変換)
手順:
- Blenderファイル全体をAlembicファイルに変換
- Unityに移設して投影
結果:
- 投影自体は可能
- ただし、数秒(200フレーム程度)で20GBとなりシミュレーションの処理が不可
- AlembicをUnityに移行する際、ファイルデータが大きいと正常に読み込めない
- 10GB程度では読み込めたケースもあり、ファイルサイズが問題と思われる
- メモリ16GBのPC環境下での検証のため、よりハイスペックなPCで解決するかは不明
②Blenderから直接投影
手順:
- 公式プラグイン使用(初回作成以降更新なし)
- 推奨バージョンのBlender 3.6で実施
- 簡易な液体シミュレーションでテスト
結果:
- 投影は可能
- ただし、ELF上でシミュレーションの動きは反映されない
- キーアニメーションは可能と記載があるが動作せず
- 手動で動かした物体の動きのみ反映できた
③Blender → Unity → ELF (分割方式) ✓成功
手順:
- 静的なモデル → FBXファイルで書き出し
- 液体シミュレーション部分のみ → Alembicファイルに変換
- Unityで統合し、橋が壊れるキーアニメーション部分もUnity上で作成
- ELFへ投影
結果:
- ファイルサイズ: 1GB強程度
- ✓ 無事にELFで立体投影に成功!
