カディンチェ株式会社は、2025年11月25日(火)に認定NPO法人アルテピアッツァびばいのご協力のもと、「スマートグラスで体験する作品展示ガイド実証実験」を北海道美唄市 安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄にて実施しました。
本実証実験では、弊社が提供するMR体験統合管理システム「Kadinche Layerd®︎」および、NTTコノキューデバイスのXRグラス「MiRZA®(ミルザ)」を使用した、美術館・博物館向けの次世代展示ガイドシステムの体験設計を行い、安田侃氏の彫刻作品をさらに楽しむための作品展示ガイドを提供しました。

MiRZA内で動作するアプリケーションでは、自己位置推定技術としてImmersal社のVPS (Visual Positioning System)であるImmersal SDKを使用し、館内の位置や展示物を高精度に認識できます。
Immersal用の点群データの取得にはLeica社のハンドヘルド・イメージングレーザースキャナー「BLK2GO」を使用し、実際の現地の館内の3D点群マップを作成。

そのデータを用いて自社システム「Kadinche Layerd®︎」に取り込み、XRグラス「MiRZA®︎」で表示するコンテンツの配置などをブラウザ上で構築可能なシステムとして提供した。

実際にMiRZA上で表示する3Dコンテンツに関しては、ステレオカメラで撮影した3D立体映像や、アルテピアッツァ美唄様から提供された2D写真データなどを用いて配置。
コンテンツの配置に関するデザイン設計は sabakichi / Yuki Kinoshita (Domain) によってデザインされたものを活用した。

「Kadinche Layerd®︎」は、実際に体験に使用する「MiRZA®︎」と直接連携することができ、将来的には表示コンテンツさえ事前に用意できれば、博物館、美術館の学芸員がワンストップで3D展示物を設置、構築できるシステムであることを実証実験にて確認しました。
また、弊社では「MiRZA®︎」提供元のNTTコノキューデバイス社と連携することで、MiRZA®︎の性能を最大限に活かすことのできる運用体制や開発体制などの構築ができました。

今後は、現在美術館、博物館にて利用されている音声ガイドに代わる「次世代展示ガイド」として「Kadinche Layerd®︎」を活用いただけるよう更なる技術革新や、ニーズに応じたアプリケーションの改善、潜在的なユーザへの提供に向けた活動を展開したいと考えています。